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顎の音・口の開きづらさが気になる方へ|顎関節症の見立てと向き合い方

顎の音・口の開きづらさが気になる方へ|顎関節症の見立てと向き合い方

こんにちは。がもう四丁目歯科です。

「口を大きく開けるとき、顎がカクッと音がする」 「あくびをした時に、顎が一瞬引っかかる感じがする」 「朝起きると、頬や顎が疲れている」 「硬いものを長く噛んでいると、顎がだるくなってくる」 「肩こり・頭痛がなかなか取れない」

こうしたお悩みは、診療室でとてもよくお聞きします。

「歯医者で診てもらうことなのかどうか分からなくて、長年放置していた」とおっしゃる方も少なくありません。

実は、これらの症状の背景には、**顎関節症(がくかんせつしょう)**が関わっていることがよくあります。 今日は、ご相談の前に整理しておいていただきたい内容をお伝えします。


顎関節症は、"特別な病気"ではありません
顎関節症と聞くと、何か特別な病気のように感じられるかもしれません。

実際には、

日本人の2人に1人は、人生のどこかで顎関節症に近い症状を経験する
男性より女性に多い
20〜30代と、40代以降の2つの年代に多く見られる
自然に治まるケースも多いが、長引くケースもある
という、ごく身近な不調です。

ただし、「身近だから放っておいてよい」というわけではありません。 顎の不調は、お口だけでなく、噛む力・全身のバランス・睡眠の質にまで影響していくことがあるからです。


顎関節症の4つのタイプ
顎関節症は、症状の出方によって、おおまかに4つのタイプに分けられます。

① 咀嚼筋(そしゃくきん)のタイプ
顎を動かす筋肉に痛み・疲労感が出るタイプです。朝起きると顎が疲れている・こめかみが痛いといった症状が中心で、長時間の会話や食事で悪化することがあります。

② 関節包・靭帯のタイプ
顎関節そのものの靭帯や関節包に炎症があるタイプです。口を開けたときに関節の周辺に痛みが出るのが特徴です。

③ 関節円板(かんせつえんばん)のタイプ
顎関節の中にあるクッション(関節円板)の位置がずれているタイプです。口を開けるたびにカクッと音がする、進行すると口が大きく開けられなくなることがあります。

④ 変形性顎関節症のタイプ
顎関節の骨に変化が起きているタイプです。口を開けるとジャリジャリ・ザラザラとした感じの音がするのが特徴で、慢性化しやすいタイプです。

ご自身がどのタイプかは、診察で判断するものです。 ただ、「音がする」「だるい」「開きにくい」のどれが中心なのかを整理しておくだけでも、見立てがスムーズになります。


顎関節症の背景にあるもの
顎関節症は、ひとつの原因だけで起こるものではありません。 複数の要因が重なって発症することがほとんどです。

① 噛みしめ・歯ぎしり
顎関節症の最大の引き金です。日中の無意識の食いしばり、夜間の歯ぎしりが、顎の関節と筋肉に長期間ダメージを与え続けます。

② 噛み合わせのアンバランス
過去の治療歯(銀歯・差し歯)の高さが微妙に合っていない、奥歯がなく前歯ばかりで噛んでいる、片側ばかりで噛んでいる――こうした積み重ねが、顎関節に偏った負荷をかけます。

③ 姿勢の癖
猫背・ストレートネック・スマホやパソコンの長時間使用などで、顎を前に突き出す姿勢が続くと、顎関節に持続的な負担がかかります。

④ 精神的なストレス
ストレスを感じると、人は無意識に歯を食いしばります。仕事・家庭・人間関係のストレスが、顎関節症の悪化要因になることはよく知られています。

⑤ 生活習慣
頬杖、片側だけで噛む癖、長時間のうつ伏せ寝、強い力で奥歯を噛む趣味(ウェイトトレーニング・楽器演奏など)も背景になります。

つまり、顎関節症は**「噛み合わせの病気」というより、生活全体が映し出される症状**でもあるのです。


"音が鳴るだけ"の段階で、来院していい理由
顎関節症で最も多いご相談が、

「カクッと音はするけれど、痛みはないので、まだ大丈夫ですよね?」

というものです。

正直にお伝えします。 音だけの段階で来ていただけるのが、いちばんありがたいタイミングです。

理由は、

音だけの段階なら、原因の整理と生活指導で多くが落ち着く
痛みが出てから来られると、対応する範囲が広がる
口が開かなくなる段階まで進むと、治療期間も長くなる
から。

音は、関節の中で何かが起きているサインです。 すぐに重い病気というわけではありませんが、「サインの段階で受け取れるかどうか」が、その先の経過を左右します。


自分でできるセルフケア
顎関節症の対応には、ご自身でできるセルフケアの比重がとても大きいのが特徴です。

① 上下の歯を、不必要に当てない
本来、口を閉じている時、上下の歯は接触していません。わずかに離れているのが正常です。 意識して、「歯を当てない」「離す」を一日の中で何度も思い出すだけで、顎の負担は大きく減ります。

② 硬いもの・大きく口を開ける食べ物を避ける時期をつくる
症状がある時期は、フランスパン・ナッツ・スルメ・分厚いハンバーガーなどを控えます。

③ 片噛みを意識して両側で噛む
左右どちらか片側ばかりで噛んでいる方は、意識して反対側でも噛むようにします。

④ 頬杖・うつ伏せ寝を避ける
寝る向き・座り方の癖が顎に偏った負担をかけます。

⑤ ホットタオルで温める
症状の急性期を過ぎた後は、温めることで筋肉の緊張が和らぎます。 (ただし、急に痛みが出た急性期は冷やすほうがよい場合があります)

⑥ ストレス対応
睡眠・運動・休息など、ストレスを溜め込まないこと自体が、顎にとっても大切な対策です。


歯科でできる、顎関節症への向き合い方
がもう四丁目歯科では、顎関節症のご相談を次のような流れで進めています。

問診と症状の整理 音・痛み・開きにくさ、それぞれの状況をうかがいます。
触診と動きの確認 咀嚼筋・顎関節の触診、口の開き具合の測定。
噛み合わせの分析 どこに力が集中しているか、過去の治療歯の影響はないか。
必要に応じた画像診断 レントゲンやCTで関節の状態を確認します。
タイプに合わせた対応筋肉タイプ → セルフケア・マッサージ・温熱療法
関節タイプ → 開口練習・無理のない範囲での運動療法
噛み合わせ要因が強い場合 → ナイトガード・噛み合わせ調整
慢性化している場合 → 必要に応じて専門医療機関と連携
「いきなり大がかりな治療」というアプローチは取りません。 まずは生活と噛み合わせを整え、その経過を見ながら段階的に――これが、顎関節症への基本姿勢です。


ナイトガードという選択肢
顎関節症の背景に夜間の歯ぎしり・食いしばりが強く関わっていると判断された場合、ナイトガード(マウスピース)が有効な選択肢になります。

ナイトガードは、

顎関節への直接的な衝撃を和らげる
噛む力を分散させ、特定の歯への負担を減らす
起床時の顎の疲労感を軽減する
歯のすり減り・破折を防ぐ
といった効果が期待できます。

顎関節症で来院された方の多くは、噛みしめの自覚がほとんどありません。 ご自身では気づきにくい夜間の負荷を、装置で物理的に和らげる――これがナイトガードの基本的な役割です。

詳しい内容は、連載4本目「歯ぎしり・食いしばりを指摘された方へ|ナイトガード」もあわせてご覧ください。


こんな方は、一度ご相談ください
口を開けるたびに、音が鳴る方
朝起きると、顎・こめかみ・頬が疲れている方
口が大きく開かない、開けるときに引っかかる感じがある方
食事中に顎がだるくなる方
慢性的な肩こり・頭痛が、なかなか改善しない方
過去に銀歯・差し歯の治療を多く受けてきた方
ストレスを感じやすい時期の方
矯正治療・セラミック治療を予定している方(治療前の評価として)
顎関節症は、早く対応するほど、シンプルな対応で済む症状です。 無理に我慢する前に、一度ご相談ください。


"音が鳴っても放置"が、いちばん見落とされるサイン
顎の音は、痛みも生活への支障も少ないため、最も**「気づいていても放置されやすい」**サインです。

ただ、放置の年月が長いほど、

関節円板の位置が戻りにくくなる
周囲の筋肉に慢性的な緊張が広がる
噛み合わせのバランスがさらに崩れる
結果として、お口全体の治療範囲が広がる
という連鎖が起こります。

「音が鳴るだけで何ともない」――そう感じている時こそ、見立てに価値があるタイミングです。 お気軽にお声がけください。


ご予約・お問い合わせ:医療法人 がもう四丁目歯科

〒536-0004 大阪市城東区今福西3丁目1-3 M'プラザ蒲生四丁目駅前1階

(地下鉄蒲生四丁目駅 2番出口 徒歩10秒)

TEL:06-6180-9991

初診専用ダイヤル:0120-619-758

【監修】医療法人 がもう四丁目歯科 理事長 廣松秀隆

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